2017/10/23

目に見えない子どもの行動・理屈をどう「みる」か?

この夏、アーネ(5才)に折り畳み式のうすい子ども用布団を買いました。


アーネはそれをいたく気に入って、寝床だけでなく居間の床に広げてママゴトやゴロゴロするのにしょっちゅう使っています。

2017/10/20

【動画レポート】地方創生勉強会~動画を活用して地域を活性化するには~



2017年10月19日に、ドコモイノベーションビレッジで、『地方創生勉強会~動画を活用して地域を活性化するには~』という勉強会を開催しました。

この勉強会は2ヵ月前に熊本県益城町で実施した動画制作ワークショップの続編的な位置づけで、
事前参加者属性を見たところ、映像制作会社の方が多そうだったのですが、ふたを開けてみると、映像制作を生業をしているのは二名で、うち一人は映像作家・シナリオライターの方ということで、みなさんの地域活性における動画への期待・興味を感じました。

動画を活用して地域活性というと、情報伝達手段に過ぎない動画で、何ができるのか?
と考えてしまうと思います。
また、制作コストや広告出稿コストの理由から、プロモーション用の動画を一本つくることしかできず、そうした動画は流す場所も機会も限られるため、生活者に見てもらう回数は極わずかしかありません。(内製できれば別です)
戦争でいえば騎馬隊のように扱いずらい、しかし良く運用すれば想定以上の効果を発揮するものが動画だと考えておりますが、参加者のみなさんがどのようなアイデアを導き出したのか。勉強会の様子をダイジェストでまとめた動画と、当日使用した資料と参加者のみなさんの動画活用アイデアを下記にアップしましたのでご覧下さい。

●ダイジェスト動画


●勉強会資料と動画活用アイデア



過去のイノベーションビレッジ勉強会記事もご覧下さい。

子ども×新規事業」勉強会用に、育児の課題年表(0~5歳版)をつくってみた。

泣きながら、失敗から教訓を引き出す『しくじり先生メソッド』

【動画レポート】第2回 子ども×新規事業』勉強会の企画背景と開催レポート

【動画レポート】テックを身近に! こども×テックで事業検討の方へ、プロトタイピングを学ぶ!

2017/10/12

アンカンファレンスの進め方及びそのポイントについて

昨日、ロフトワークで開催された『Innovation “Pattern” vol.2 ─ 創造性とオープン性を高めるこれからのチーム作り』というイベントに行ってきました。

このイベントは「創造性」と「オープン性」をヒントにチーム作りのポイントを学ぶことが大きなテーマで、田子學さんやピョートル・フェリークス・グジバチさんの講演もさることながら、プログラムの一つである「アンカンファレンス」に興味がありました。

イベント詳細はロフトワークさんから記事が出るであろうことと、ざっくり雰囲気は下記にダイジェストの動画レポートを作成したのでこちらをご覧頂くとして、ここでは「アンカンファレンス」を開催してみたい、興味があるという方向けに、進め方やポイントについてまとめておきます。

●ダイジェスト動画レポート


■アンカンファレンスとは?
カンファレンスが講演者があるテーマについて話をし、それをその他大勢が聞くというスタイル(というイメージ)なのに対し、アンカンファレンスは、参加者自身がテーマを出し合い、個々に興味のあるテーマに集まって、そのテーマについて議論し合うというものです。
このイベントでの位置づけは、オープン性を高めるチームづくりを疑似体験するという文脈で行われていました。


■イベント全体の進め方
1.開催準備
・参加者からアンカンファレンスのテーマを募集する
 (本イベントでは開催数日間前にテーマ募集が行われていましたが、イベント当日もテーマを募っていました)
・テーマを紙に書いて貼り出す
 (どのテーマをどの時間帯にスケジューリングするかは、そのイベントの内容次第)
 (本イベントでは、1セッション50分を取って3つの時間帯に区切り、1つの時間帯で最大5テーマ)


・テーマを持ち込んだ「オーナー」が、参加者を募るためのショートプレゼン(ピッチ)を行う
 (ショートピッチのコツは、「こういうことで困っている、悩んでいる」といった具体的なものを出すと、参加者がイメージを持ちやすい)
・参加者が参加したいテーマに自分の名前を書いた付箋を貼っていく

2.開催、議論
・オーナーが当該テーマについてファシリテートしながら議論を進める
 (進め方は自由。オーナーや参加メンバー次第)
・議論した内容を付箋などを使ってシートにまとめていく


3.全体共有
・各テーマグループの学び、気づきなどをオーナーが発表


■アンカンファレンスオーナーとしての進め方のポイント
今回、初めてアンカンファレンスのオーナーと参加者の両方を体験しましたが、オーナーとしての進め方のポイントや気をつけたいことを下記にまとめます。
(あくまで個人的な感想としてお読みください)

●オーナー=テーマを持ち込んだ者であっても、参加者と一緒に「わからなくなる」のが大事。
今回、オーナーとして持ち込んだテーマは、困って困って仕方がないというものではなく、ある程度「これが解ではないか」と思っているものを準備した上で臨みました。
そうすると、自分の知りたいことを参加者に言わせてしまう、予定調和的な議論に誘導してしまっている感じがして、議論を活発というか発展させることができませんでした。
「私はそれについて知っている」というのではなく、それは一旦忘れて、参加者と一緒に困る、わからなくなるのが大事ではないかと思いました。

●早いタイミングで参加者全員の問題意識やベクトルを整える。
アンカンファレンスのテーマはイベント当日に発表されます。つまり、参加者はそのテーマをその時に初めて知ることになります。
開催テーマが具体的であればあるほどこの必要はないと思いますが、抽象的な内容だと参加者自身が抱くイメージが異なるため、議論がスタートしてから何について話せば良いのか参加者を迷わせてしまいます。
とはいえ、個々に抱くイメージを完全一致させては活発な議論が起きないので、大同小異の段階に持っていければ良いのではないかと思います。

●個人事情に寄りすぎない。参加者の共通度を高める。
議論したいテーマがオーナーの個人事情(特殊事情)に寄りすぎると、特殊事情についてのQ&Aが多くなってしまいます。なので、特殊事情を体験していない他者からも意見を引き出せるよう、上述の抽象度とは違う意味で、テーマの抽象度あるいは共通度を上げる必要があります。

●その他こまかいこと
・集まってくれた参加者には、自分のテーマに興味を持ってくれた感謝、良い場にしようという気持ちを伝える。
・会場設備や人数にもよるが、議論の前に互いの声が聞こえるか確認する。
・議論の進め方は色々。人数や参加者のキャラクター等に応じて、オーナーが全体を通じてファシリテートしたり、小グループに分けたりてしOK。

私がオーナーを務めたアンカンファレンスのホワイトボード

ここに書いたことはチームづくりに限らず、オープンイノベーションを行っている、或いは行いたいと考えている企業にも通じることではないかと思います。
ベースとなるテーマは必要でありましょうが、そのテーマの具体性が高するほど、現在のビジネスの延長線上でしかないアイデアしか集まらないでしょうし、「わが社の業界はこうだから(こういう慣習があるから)」といった思い込みを捨てないと、オープンな気持ちで他社の提案やアイデアを受け入れられないと思います。

「オープンにする」という意味を、単に外部の人の意見を取り入れたりコラボレーションをしたりするという意味に止めず、自分自身をオープンにする、言い換えれば「わからなくなる」ことが肝要ではないでしょうか。

わからなくなる、という言葉がアホっぽくて嫌だ、という場合は、『蒼天航路』にあります劉備玄徳のこちらの言葉に置き換えれば良いと存じます。


『あんたがおいらの器から溢れる時は、いつでもその器を砕けばいい』という言葉に続きます。
(砕けちゃうようなオープンイノベーションなど、オープンではないのだ)

2017/10/04

発達障害支援から学ぶ人材マネジメント勉強会レポート


子どもが見せる、primitive(原始的、未熟な)で、本質的な観察力や情報編集力におどろかされ、気づかされ、学ぶことの多い日々を過ごしておりますが、良いことばかりが起きる訳がありません。
(※子どものprimitiveな力についてはこちらの記事をご覧下さい)

ものまねではない「原始的なイノベーション」は子どもに学べばいい
https://www.sbbit.jp/article/cont1/33931


登園するまでの短い時間に、給食セットやタオルをリュックに入れたり、
歯みがき洗顔をしたりしなければならないのに、
その途中で気になる本や転がっているゴミ、ソファの上のチラシが目に入ると、
途端に興味がそっちに行ってしまって、「今やらなきゃいけないこと」をやらなくなる。
髪の毛をむすんでいる間も、じっとしていられない。

こう書けば、なんだ大したことないな。いかにも子どもらしいではないか、と思えますが、
本当に時間が差し迫っている状況や、自分の感情や体調が優れない場合は、
「うちの子は大丈夫だろうか?」と心配になったり、イライラしてしまったりします。

私はアーネやジージョが見せる認知能力の不思議にとりつかれて以降、
認知科学や認知心理学の本を時々読んでおりますが、偶然、「自閉症児のための絵で見る構造化」という本に出会いました。
この本のポイントは、ざっくり申し上げると、
「子どもの特性を矯正するのではなく、特性に合わせて環境をつくる。環境から変えることで
子どもがその特性を持っていても、勉強や活動ができるようにしよう」
という所にあります。

この本を読んだ時、わが家のアーネは自閉症という診断を受けてはいませんが、ここで紹介されている工夫はわが家にはもちろん、大人のチームマネジメントにも活用できるのではないかと感じました。

そんな折、プロジェクト工学勉強会などでお世話になっているドコモベンチャーズさんの支援先に、
発達障害支援活動を行っている団体「のびのびと」さんがいらっしゃることを知り、のびのびとさんとご一緒に、『発達障害支援から学ぶ人材マネジメント勉強会』を企画・開催したのです。

●勉強会詳細ページ(2017年10月3日開催)
http://peatix.com/event/305412

勉強会の流れをかいつまみますと、

・他者の特性を知るために、まず自分の特性を知る必要がある。
 (ここで、自分の特性をするための「頭のよさテスト」を実施)
・特性ごとに、支援の工夫がある。
 音を不快に感じる子どもにはヘッドホン。
 じっとしていられない子どもにはバランスボールの使用を許可するなど。
 他者と一緒にいることや視線が気になる子どもには、机の周りに衝立をたてるなど。
 他にも言語より視覚能力が優位な人には、グラフなどで見せるといったアプローチも。
・そうした情報を参考に、今の仕事の同僚、チームメンバーが個性を活かして働ける工夫をグループごとに考える

といった内容でした。

勉強会の動画レポートを作成しましたので、ぜひご覧下さい。



参加された皆様は勉強会のタイトル通り、社内の人材マネジメントにお悩みの方が多くいらっしゃっており、
「自分の特性を知る機会がなかなかないので、それを知ると、相手と自分は違うのだと理解してコミュニケーションができそう」
といった感想が出ておりました。

講師の森垣さん(のびのびと代表理事)から、自分と似た特性の人ほどイライラしてしまうことがある、ということを教えて頂きましたが、アーネが見せる、途中で興味がホイホイ移ってしまう特性(これを特性と言っていいのかわかりませんが)は、私も同じようなことがあるやも知れず、今度二人で頭の良さテストを受けてみようかと思った次第です。

詳しいプログラム内容は、後日のびのびとさんのブログ等でも紹介されると思いますが、
「これは面白そうだ。ぜひ自社でもやってみたい!」
という方がいらっしゃいましたが、ぜひコンタクトしてみてはいかがでしょうか。

●のびのびとさんのFacebookページ
https://www.facebook.com/hanaikulabonobinobito/


ちなみに、発達障害児支援の工夫や考え方は、子どもだけでなく大人にも通じると感じたのと、センシング技術と組み合わせることで、異なる領域にも応用できるのではないかと思います。

以上、親バカが最前線からお伝えしました。

2017/08/10

子どもの未知を切り拓くアナロジーとアフォーダンス。

常識的にはそのような使い方をしないと考えられているモノを、自分の果たしたい目的のために、常識的ではない(と、当の本人は思い込んでいる)使い方をする――という能力は、色々なプロジェクトをしていると非常に大事な力だと思います。
よくある話では、従来それにしか使っていなかった技術や素材を、異なる分野の製品に活用するといったような類のものです。
一般的にこうした力、思考方法を「アナロジー・類推・見立て」と呼びますが、最近スキーマの存在を知ってから(参考『スキーマの手順・構造を変化させるところに、イノベーションやビジネスアイデアのヒントがある。』)、この力は大人よりも子どもの方がprimitive(原始的、未熟)な状態で豊かに持っていると考えるようになりました。
そんな仮説のもと開催した勉強会(『子どもの視点から学ぶ、イノベーションに繋がる観察力、編集力、表現力』)では、アーネ(5才)が見せた見立ての事例をいくつか紹介しましたが、「常識的にはそのような使い方をしないと考えられているモノを、自分の果たしたい目的のために、常識的ではない使い方をする」力は、アナロジーだけではないという経験をしましたので、キロクしておきたいと思います。



こちらの写真は、先日アーネがECCの教材カードを切り抜いてファイリングしていたものです。
カードを入れていくことで冊子全体が厚くなってきたため、それまでは一人で作業していたのてすが、カードを入れやすくするため「パパ、おさえてて」と言いました。
ちょうど私は別の作業をしていたため、「ちょっと待ってて」と言い終わろうとする寸前、「あ、いいや」と斜向かいの椅子の背もたれ部分と机の間にできていたスペースにファイルを差し込んで、ファイルをおさえることに代用したのです。

ここで考えたいのは、これは「アナロジー」によるものなのか?ということです。
アナロジー思考という言葉があるように、アナロジーはどちらかというと、よくよく頭で考え、対象となる事象の構造を見抜くといった「考える」ことを要請するものと考えますが、この時のアーネはこうしたことを考えるよりも早く、直感的に行動していたように見えました。

考えるよりも感じる。
それはアーネが対象に積極的に働きかけたというより、対象と状況に誘発されたような感じです。

カードをファイルに入れるために、ファイルをおさえたいとうアーネ(人間)の「強い目的・要望」。
その作業を行っていた机と、斜向かいにあった椅子。
この二つを「状況」とした上で、斜向かいにあった椅子(事物)の背もたれの両端が突き出た形(構造)」が、ファイルをおさえるという「機能・性質」を提供した。
(これらの状況のもと、事物からある機能が引き出された、という言い方をしても良いと思います)

これは同じ事物であっても、状況が変われば事物から引き出される機能は変わる、ということです。これを「アフォーダンス」とよぶと私は解釈していますが、アーネのファイリングの出来事は、アナロジーよりもアフォーダンスなのではないかと思えます。

どちらかというと人間の側にあるアナロジーと、(人・状況・事物の関係性の中で、どちらかというと)事物の側にるアフォーダンス。
事物の側にあるとはいえ、アフォーダンスも人の側に何かを成し遂げたい・解決したいと願う気持ちがなくや 、椅子は椅子という固定概念があってはアフォーダンスの感度は低いままでしよう。そう考えると、この二つの能力を有することは、アイデア発想、未知を切り拓くことなどに大変有益ではないでしょうか。

・・・なんてことを、早朝6:00前にアーネに起こされ、カードの切り抜きを手伝いながら思った次第です。

以上、親バカが最前線からお伝えしました。

2017/08/08

アーネの読み間違い・聞き間違いとスキーマ

アーネ(5才)が絵本を「読み聞かせ」から、自分一人で読めるようになり、全体の量が多く、一つのセンテンスが長い文章のお話も読むようになってから、気づいたことがあります。それは「読み間違い」が出てきたということです。どんな読み間違いかというと、
「ひ を      つけると へやがあかるくなるよ」を、
「ひとを やっつけると へやがあかるくなるよ」と読み間違えるような、見ている字や聞いている音が似ていて、本人がそれに似た字・音の言葉に読み違え・聞き間違えてしまうというものです。

「そのたのゴミ」は「そなたのゴミ」

2017/07/12

「すきま」 と 「スキーマ」 ~隙間が豊かな子ども。


先だって、『スキーマの手順・構造を変化させるところに、イノベーションやビジネスアイデアのヒントがある』という記事を書きました。

この話のテーマは、スキーマができあがることは、「一面効率的だが、思い込みや固定概念と背中合わせ」であるということです。
これは人間が大人になって社会生活を営む上で不可避なことですが、その一方でたくさんのモノゴトに対するスキーマがいくつも、強固にできあがっていく。
そうすると、連想や類推の働きがにぶくなります。飛躍した発想、柔軟な思考というのができなくなる。

思考というものを、
・別々のイメージを関係づけ、新しい関係を創り出すこと。
・あるイメージを別の新しいイメージに変換すること。
・新しいイメージを創り出すこと
と、とらえてみると、大人は効率化されたスキーマのせいで、思考に余裕がないといますが、余白がないうか、幅がないというか、取りつくシマ・引っかかりがないというか、隙間がなくなってしまっています。

これが子どもになると、様々なスキーマがまだ出来上がっていない、未熟なせい(おかげ)で、隙間が豊かです。

スキーマと隙間。

・・・ごめん、ただこれを言いたかっただけです。


★スキーマと子どもの成長・発達に関する記事はこちらをご覧下さい。

・スキーマの手順・構造を変化させるところに、イノベーションやビジネスアイデアのヒントがある。