父親の育児の悟り

少し前の話になりますが、妻が石灰性腱炎 になり、娘の抱っこもままならず、10日間ほど妻の実家に娘を連れて静養し、離れて暮らしました。

肩が回復し、実家に戻ってきた時、娘は私を見るやワンワン泣き出したのです。

私は仕事柄、一般的なサラリーマンのお父さんよりも、子どもに関わることのできる時間が長く、
できる限りの育児家事をやってきたつもりだっただけに、めちゃくちゃショックを受けました。

オムツを替えさせてもらうこともままならず、
いわんやお風呂など。。。

少しでも顔を見ようものなら泣き出すので、
そのうち私も娘に顔を見られないようコソコソ隠れていると、
妻から「仕事は相手に顔を覚えてもらってナンボでしょ」と言われる始末。。。


散々泣かれた翌朝、
私は娘にギャン泣きされたことを思い出し、悲しい気持ちでゴミを出しに行く途中、
昇る朝日を見つめていると、ふと啓示が降りてきたのです。


「いくら他人より育児に時間を割いていると言っても、娘はお前しか父親を知らないのだぞ」、と。


・・・そうでした。
なぜ、私はそんなシンプルなことに気づかなかったのでしょう。


夜、娘が眠くてぐずると、どうしても私の抱っこでは寝てくれないことに不満を持つこともありました。
他人と比べて育児をしている時間が長いのに、あまり嬉しさを表に現してくれない妻に不満を持つこともありました。
しかし、そもそも私と誰かを。私と妻を比較すること自体が無用のことなのだと、私はようやく気づいたのです。

おぉ。

これぞ育児における悟りではあるまいか。


と、このことを電話で母に話したら、

「そんなん当たり前」と一蹴されました。

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