子連れ旅行を地域活性の呼び水に
先週、2泊3日の旅程で家族3人熱海に行って来たのですけども。
そのことを田舎の父に電話をしたら、
「連泊とは優雅やなぁ」
という感想の後、
「熱海、さびれとったやろ?」
との一言。
電話の後、この一言にしばらく違和感を覚えました。
“さびれている”という印象を全く持たなかったからなのですが、そうした印象を持たなかったのは、そもそも私たちが熱海の町に出ている時間がとても少なかったからでした。
この事は、上京後、商店街活性のモバイルサービスやイベント開催したり、全国の農山村を各地の試乗車に載ってめぐる事業の立ち上げと運営に参加していた私にとって、少なからずショックだったため、まだモヤモヤとしていますが、感じた事、考えた事を書いておきたいと思います。
■外、出る必要ある?
出なかった理由は宿泊したホテル、リゾナーレ熱海が子連れ家庭にとても快適な場所だったからです。
ボールプールのあるキッズルーム。
絵本が読めるライブラリスペース。
子どもも楽しめるボルタリング(4歳以上)。
この他にも、子どもを預けられるナーサリーサービス。子供向けプール。
室内設備が非常に充実している上に、そのような施設のあるホテルですから、スタッフも子供慣れしていて接客レベルが非常に高い。フレンドリー。
食事コーナーには子供用食器、椅子、ウェットティッシュが十分な数で準備されていて、まったくもって快適なのです。
■子連れ移動は暑くて重い。。
ホテル滞在中、外出したのは2日目の午前中と昼食時のみ。
午前中、船底で魚が見えるという遊覧船に乗って、そのまま近くにある昔ながらの、おじちゃんとおばちゃん夫婦二人で切り盛りしているお蕎麦屋さんで昼食をとりました。
が、当たり前といえば当たり前なのですが、
お蕎麦屋さんには赤ちゃん用の椅子はなく、赤ちゃんが食べられるメニューも少なく、赤ちゃん向けのストローもない(でも、取り分け用のお椀とフォークはあった!)。
おばちゃんもそれ程愛想よくないし、これなら近くのジョナサンで良かったね、という感じ。
また、ホテルのチェックアウト後は、新幹線の発着時間までに「KICHI+」というお店で昼食をとり、商店街を少しブラブラ。
ベビーカーとキャリーバッグを持ちながらの移動なので、それほど歩き回るでもなく、
かといって、昼食後から出発時間まで30分ほどで、カフェ等に入るのももったいなく。
あっちーなー。
おもたいなー。
と、妻に気取られぬよう心でボヤきがら、私は「子育て目線でテコ入れする余地はまだまだあるのだなぁ」と感じました。
■子連れ旅行を地域活性の呼び水に。
子育てというワードは、福祉の文脈で語られることが多いですが、地域活性の文脈(ここでは観光客、旅客誘致が目的)でも、もっと語れるのではないかと思うのです。
子どもを持つ家庭(ここでは私たちの家族のような、0~3歳くらいの子供を持つ家庭を対象にしましょう)が旅行をするにあたっての動機は、
「どこに行きたい」よりも、「どこなら行ける」の方が強いと思われます。
どこに行きたい ⇒ 先に行きたい場所(観光地など)があり、それから宿泊施設を探す。
どこなら行ける ⇒ 宿泊施設を探してから、行けそうな場所を探す。
今回の旅行は後者に類していて、熱海の町の名所やアクティビティよりも先に、子連れで快適に、心配なく過ごせる宿泊施設探しが先でした。
(そもそも、熱海にメジャーな名所があるのかさえ知らなかったのですけど)
そこで見つけたのがリゾナーレ熱海で、結果的に熱海でのほとんどの時間をホテル内で過ごすことになったのです。
リゾートホテルはホテルの性格上、長期滞在しても飽きぬようハード、ソフト共に工夫されています。
そうなると、地元の事業者から見ると、地域にお金を落としていくであろう旅客をずっと囲い込まれてしまっている事になります。
これは余りにもったいないではありませんか?
私はリゾナーレにも熱海の地元業者にも敵味方するつもりではありませんが、地元業者がリゾナーレに勝てるチャンスはまだまだあります。
リゾナーレでは子連れOKと言いつつ、離乳食の準備はあるといいつつ、
その離乳食の固さはどの位だとかいう知識を持っているスタッフには出会いませんでしたし、
1才以上の子供向けと謳っているメニューは、いわゆる世間一般的なフライ中心のお子様メニューしかありません。
(わが家は大人が食べるメニューで娘が食べられる味付け、固さのものを食べさせましたが。)
一方、熱海の町にはKICHI+のように、キッズメニューもあり赤ちゃん用椅子もあるスポットがあります。そうした情報をまとめて発信し更新し続けていく事で、リゾナーレより先に、「赤ちゃんと快適に過ごせる場所情報」として、ユーザーにアクセスしてもらえるようになるかも知れません。
結果リゾナーレに泊まったとしても、そこで得た情報があれば、町で過ごす時間が増えるかもしれません。
また、魚という乳幼児期に最もメインとなるおかずを提供できる資源が豊富にあります。
そうした情報や、その食材を使ったキッズメニューがあれば、訪れた土地で獲れた食材を親子で食べられるという喜びを親に与える事ができます。
(ぶっちゃけ、魚をゆでて薄味つけるだけで十分です!)
子連れが気にする事、旅行中に感じる不安不満はまだまだ沢山あります。
そのことを田舎の父に電話をしたら、
「連泊とは優雅やなぁ」
という感想の後、
「熱海、さびれとったやろ?」
との一言。
電話の後、この一言にしばらく違和感を覚えました。
“さびれている”という印象を全く持たなかったからなのですが、そうした印象を持たなかったのは、そもそも私たちが熱海の町に出ている時間がとても少なかったからでした。
この事は、上京後、商店街活性のモバイルサービスやイベント開催したり、全国の農山村を各地の試乗車に載ってめぐる事業の立ち上げと運営に参加していた私にとって、少なからずショックだったため、まだモヤモヤとしていますが、感じた事、考えた事を書いておきたいと思います。
■外、出る必要ある?
出なかった理由は宿泊したホテル、リゾナーレ熱海が子連れ家庭にとても快適な場所だったからです。
ボールプールのあるキッズルーム。
私が埋まってどうする。。 |
絵本が読めるライブラリスペース。
子どもも楽しめるボルタリング(4歳以上)。
後方の壁がボルタリング |
おしなべて、子どもより大人が座りたがっていた。。 |
この他にも、子どもを預けられるナーサリーサービス。子供向けプール。
室内設備が非常に充実している上に、そのような施設のあるホテルですから、スタッフも子供慣れしていて接客レベルが非常に高い。フレンドリー。
食事コーナーには子供用食器、椅子、ウェットティッシュが十分な数で準備されていて、まったくもって快適なのです。
■子連れ移動は暑くて重い。。
ホテル滞在中、外出したのは2日目の午前中と昼食時のみ。
午前中、船底で魚が見えるという遊覧船に乗って、そのまま近くにある昔ながらの、おじちゃんとおばちゃん夫婦二人で切り盛りしているお蕎麦屋さんで昼食をとりました。
が、当たり前といえば当たり前なのですが、
お蕎麦屋さんには赤ちゃん用の椅子はなく、赤ちゃんが食べられるメニューも少なく、赤ちゃん向けのストローもない(でも、取り分け用のお椀とフォークはあった!)。
おばちゃんもそれ程愛想よくないし、これなら近くのジョナサンで良かったね、という感じ。
また、ホテルのチェックアウト後は、新幹線の発着時間までに「KICHI+」というお店で昼食をとり、商店街を少しブラブラ。
KICHI+はゆでしらすのお子様メニューがあって嬉しい。 |
ベビーカーとキャリーバッグを持ちながらの移動なので、それほど歩き回るでもなく、
かといって、昼食後から出発時間まで30分ほどで、カフェ等に入るのももったいなく。
あっちーなー。
おもたいなー。
と、妻に気取られぬよう心でボヤきがら、私は「子育て目線でテコ入れする余地はまだまだあるのだなぁ」と感じました。
■子連れ旅行を地域活性の呼び水に。
子育てというワードは、福祉の文脈で語られることが多いですが、地域活性の文脈(ここでは観光客、旅客誘致が目的)でも、もっと語れるのではないかと思うのです。
子どもを持つ家庭(ここでは私たちの家族のような、0~3歳くらいの子供を持つ家庭を対象にしましょう)が旅行をするにあたっての動機は、
「どこに行きたい」よりも、「どこなら行ける」の方が強いと思われます。
どこに行きたい ⇒ 先に行きたい場所(観光地など)があり、それから宿泊施設を探す。
どこなら行ける ⇒ 宿泊施設を探してから、行けそうな場所を探す。
今回の旅行は後者に類していて、熱海の町の名所やアクティビティよりも先に、子連れで快適に、心配なく過ごせる宿泊施設探しが先でした。
(そもそも、熱海にメジャーな名所があるのかさえ知らなかったのですけど)
そこで見つけたのがリゾナーレ熱海で、結果的に熱海でのほとんどの時間をホテル内で過ごすことになったのです。
このページにアクセスしたら、あえて外に行こうと思わない。 |
リゾートホテルはホテルの性格上、長期滞在しても飽きぬようハード、ソフト共に工夫されています。
そうなると、地元の事業者から見ると、地域にお金を落としていくであろう旅客をずっと囲い込まれてしまっている事になります。
これは余りにもったいないではありませんか?
私はリゾナーレにも熱海の地元業者にも敵味方するつもりではありませんが、地元業者がリゾナーレに勝てるチャンスはまだまだあります。
リゾナーレでは子連れOKと言いつつ、離乳食の準備はあるといいつつ、
その離乳食の固さはどの位だとかいう知識を持っているスタッフには出会いませんでしたし、
1才以上の子供向けと謳っているメニューは、いわゆる世間一般的なフライ中心のお子様メニューしかありません。
(わが家は大人が食べるメニューで娘が食べられる味付け、固さのものを食べさせましたが。)
一方、熱海の町にはKICHI+のように、キッズメニューもあり赤ちゃん用椅子もあるスポットがあります。そうした情報をまとめて発信し更新し続けていく事で、リゾナーレより先に、「赤ちゃんと快適に過ごせる場所情報」として、ユーザーにアクセスしてもらえるようになるかも知れません。
結果リゾナーレに泊まったとしても、そこで得た情報があれば、町で過ごす時間が増えるかもしれません。
また、魚という乳幼児期に最もメインとなるおかずを提供できる資源が豊富にあります。
そうした情報や、その食材を使ったキッズメニューがあれば、訪れた土地で獲れた食材を親子で食べられるという喜びを親に与える事ができます。
(ぶっちゃけ、魚をゆでて薄味つけるだけで十分です!)
子連れが気にする事、旅行中に感じる不安不満はまだまだ沢山あります。