4歳娘のしりとりルールから「当たり前を疑うこと」を学ぶ

2015年の夏から、当時3歳だった娘がしりとりができるようになりました。

4歳になって、2016年の春から、これまで名詞中心だったのが、動詞や形容詞がしりとりに登場するようになりました。


「じ」なら、これまでは「じ(字)」や「じいじ」だったのが、
「じっとする」という動詞になり。

「ず」なら、これまでは「ずいずいずっころばし」だったのが、
「ずるずる」という形容詞になり。

「と」なら、これまでは「とまと」や「とうもろこし」だったのが、
「とまるしんごう」という動詞+形容詞の文章になりました。


ただ、この娘の解答を聞いた瞬間、すごいなぁと思うのと同時に、

「それはダメ!」

と言いそうになりました。


というのも、いつの間にか私の脳内で、娘と行うしりとりルールでは「名詞以外は禁止」というルールが勝手にできあがっていたからです。

しかし、私は娘と名詞以外は使用不可というルールを交わしていません。
(それより何より、そんなルールを交わしていないのに名詞しか出てきてなかったことが不思議でありますが)

禁止していないのだから、ダメなはずがありません。

名詞中心のしりとりを続ける中で、名詞しか言えないだろうといつの間にか勝手に思い込んでいたこと。
これが「ダメ」と言いそうになった原因です。

大人が「しりとりのルールといえばこうだ」という既成概念や習慣ができて、それを事前に周知徹底、共有していないことに今回の問題(気づき)があります。


大人が当たり前と思って伝えていないこと。
大人がこれくらい分かるだろう、常識だろうと思ってやっていないこと。

この言葉の「大人」にあたる主語を入れ変えてみます。

メーカーが。
デザイナーが。
エンジニアが。
男が夫が。
女が妻が。

当たり前と思って伝えていないこと。やっていないことが世の中には沢山あって、それがためにちょっとした「言った言わない」「認識錯誤」「思い違い」からのトラブルが起きているのではないでしょうか。

それを自ら認識するのは難しいことでありますが、常に利用者、受益者、第3者の視点を内に外に持つことで、こうした問題をできるだけ事前に回避しておきたいと、日々の仕事から痛切に願う次第であります。


以上、親バカが最前線からお伝えしました。

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